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- 2025-10-22
- CATEGORY診療案内
男の子の去勢手術の流れ
去勢手術をご検討中の飼い主様に向けて、去勢手術の流れをご説明いたします。
去勢手術の流れ(男の子のわんちゃん・ねこちゃん)
手術の目的
去勢手術(精巣摘出術)は、望まない繁殖を防ぐだけでなく、
次のような健康・行動面のメリットがあります。
・前立腺疾患、会陰ヘルニア、肛門周囲腺腫などの予防
・精巣腫瘍の予防
・落ち着きが出る、マーキングや攻撃性の軽減が期待できる
・外出やケンカなどのリスク低下(特に猫)
手術前の準備
ご予約
手術は予約制です。
時期の目安:犬:生後6〜10ヶ月頃以降
猫:生後6ヶ月前後以降
※発情やスプレー行動が始まる前の手術が理想です。
術前検査
安全に麻酔をかけるため、手術日の1週間前頃に一度診察にお越しいただき、以下の検査を行います。
・身体検査・体重測定
・血液検査(肝臓・腎臓機能など)
※検査結果により、日程を変更する場合があります。
術前検査の採血が終わった後、手術日の流れ、麻酔のかけ方などを詳しくご説明します。
絶食・絶水
手術前日の夜11時以降は食事を与えず、当日朝8時以降は飲水も控えてください。
手術当日
1.ご来院・受付
・朝8時30分~10時までにご来院ください。
・スタッフが体調を再確認します。
2.麻酔・手術
・鎮静後に全身麻酔を行い、精巣を摘出します。
・所要時間は20~40分ほどです。
3.覚醒・回復
・麻酔から覚めるまでスタッフが付き添い、状態を確認します。
退院とアフターケア
■退院
・基本的には日帰り手術です。
・小型犬や猫の場合は、傷口が小さいため比較的回復が早いです。
・傷口を舐めないよう、エリザベスカラーの装着をお願いしています。
■術後のお薬
・抗生物質・鎮痛薬を数日間服用します。
・指示どおりにお薬をお与えください。
■再診(犬)
・手術翌日か翌々日に傷のチェックを行います。
・抗生物質を飲み終わるころ(手術から1週間後)を目安に、一度ご来院ください。
・犬の場合、通常14日後に抜糸を行います。多少の前後は問題ありません。
・いずれの再診も、体調に問題がなければ、立ち会いなし処置での対応も可能です。立ち会いなし処置をご希望の場合は、順番予約を取らずに直接ご来院ください。
・食欲・元気・排泄などに異常がある場合は早めにご連絡ください。
■再診(猫)
・手術後3日〜1週間以内に傷のチェックにお越しください。
・猫の場合、傷口がかなり小さいため、通常皮膚縫合を行いません。よって、抜糸の必要はありません。
・体調に問題がなければ、立ち会いなし処置での対応も可能です。立ち会いなし処置をご希望の場合は、順番予約を取らずに直接ご来院ください。
・食欲、元気、排泄などに異常がある場合は早めにご連絡ください。
よくあるご質問
Q.手術後、性格は変わりますか?
A.穏やかになる子もいますが、性格そのものが大きく変わることは稀です。
Q.太りやすくなりますか?
A.個人差はありますが、太りやすくなることがあります。術後は食事量と運動量の調整が大切です。
Q.マーキングは完全になくなりますか?
A.すでに習慣化している場合は残ることもありますが、軽減が期待できます。
Q.日帰りでも大丈夫ですか?
A.体格・年齢・回復の早さによって異なりますが、当院では基本的に日帰りの手術とさせていただいております。
ご希望や日程によっては、前日のお預りや術後の入院も承っておりますので、スタッフまでご相談ください。
Q.保険は適用されますか?
A.去勢手術は基本的に予防医療となりますので、保険は適用されません。
ただし、精巣疾患や前立腺疾患が疑われる場合には一部適用となる場合がございます。詳しくは担当医にご相談ください。
飼い主さんへのお願い
- 手術後3日間ほどは、できるだけ安静にしてください。
- 傷口を舐めたり、激しく動くことを避けましょう。
- 抜糸が完了するまで、シャンプーやトリミングは避けてください。
- 元気・食欲がない、腫れや出血がある場合はすぐにご連絡ください。
まとめ
去勢手術は、健康面でも生活面でも大きなメリットがあります。
大切なご家族が安心して過ごせるよう、当院スタッフがしっかりサポートいたします。