Blogブログ
- 2025-10-16
- CATEGORY診療案内
女の子の避妊手術の流れ
避妊手術をご検討中の飼い主様に向けて、当院での避妊手術の流れをご説明します。
避妊手術の流れ(女の子の犬猫)
手術の目的
避妊手術(卵巣子宮摘出術)は、望まない妊娠を防ぐだけでなく、
以下のような病気の予防効果があります。
・子宮・卵巣に関する疾病の予防
・乳腺腫瘍の発生リスク低下
・ホルモンバランスによる行動変化の安定化
手術前の準備
手術は予約制です。
時期の目安は、基本的には生後約6ヶ月齢以降の手術をおすすめしています。
成長のスピードや体格には個体差がありますので、時期を迷われている場合はまず診察にお越しください。その子に合った時期をご案内いたします。
ご予約はお電話(058-259-6255)か、診察の際に承っております。
手術実施可能日は、木曜日と祝日を除く平日(月、火、水、金)となります。
ワンちゃんの場合
子宮からの出血や手術中のリスクを減らすため、発情期を避けて手術を行います。
すでに発情があった場合は、発情終了から1ヶ月以上経過した後に日程を組みましょう。
また、予約日までに以下のような発情の兆候が見られた場合は、
安全のため手術を延期させていただきます。
・陰部が腫れている
・陰部から出血がある
兆候が見られた際は、お手数ですが病院までご連絡ください。
術前検査
安全に麻酔をかけるため、手術日の1週間前頃に一度診察にお越しいただき、以下の検査を行います。
・身体検査・体重測定
・血液検査(肝臓・腎臓など)
※検査結果により、日程を変更する場合がございます。
術前検査の採血が終わった後、手術日の流れ、麻酔のかけ方などを詳しくご説明します。
絶食・絶水
手術前日の夜11時以降は食事を与えず、当日朝8時以降は飲水も控えてください。
手術当日
1.ご来院・受付
・朝8時30分~10時までにご来院ください。
・スタッフが体調を再確認します。
2.麻酔・手術
・鎮静・鎮痛処置のあと全身麻酔を行い、卵巣・子宮を摘出します。
・所要時間は60~120分程度です。
3.覚醒・回復
・手術後は麻酔から覚めるまでスタッフが見守ります。
・手術終了後に飼い主様にご連絡差し上げ、退院時間等をお伝えします。
退院とアフターケア
■退院
・基本的に当日退院となります。
・麻酔からの覚めが悪い場合や、自力歩行が難しい場合などは、1泊入院でお預かりすることもあります。
・傷口の保護(エリザベスカラー)をお願いしています。
・手術当日はテープ包帯で腹部の傷を保護しますが、翌日(または翌々日)以降は布製の術後服に切り替えます。
■術後のお薬
・抗生物質・鎮痛薬を処方します。
・指示どおり服用してください。
・服用後、下痢や嘔吐、食欲不振などの体調不良が認められる場合は、ご連絡ください。
■再診
・手術翌日か翌々日に傷のチェックを行い、包帯交換を行いますのでご来院ください。
・抗生物質を飲み終わるころ(手術から1週間後)を目安に、一度ご来院ください。
・通常14日後に抜糸を行います。
・いずれの再診も、体調に問題がなければ、立ち会いなし処置での対応も可能です。立ち会いなし処置をご希望の場合は、順番予約を取らずに直接ご来院ください。
・食欲、元気、排便、排尿に異常があれば早めにご連絡ください。
よくあるご質問
Q.手術後に太りやすくなりますか?
A.個人差はありますが、太りやすくなることがあります。術後は食事量や運動量の調整が必要です。
Q.性格は変わりますか?
A.穏やかになることがありますが、基本的には性格そのものが大きく変わることはありません。
Q.1泊入院は必要ですか?
A.体格・年齢・回復の早さによって異なりますが、当院では基本的に日帰りの手術とさせていただいております。
ご希望や日程によっては、前日のお預りや術後の入院も承っておりますので、スタッフまでご相談ください。
Q.保険は適用されますか?
A.避妊手術は基本的に予防医療となりますので、保険は適用されません。
ただし、卵巣疾患や子宮疾患が疑われる場合には一部適用となる場合がございます。
詳しくは担当医にご相談ください。
飼い主さんへのお願い
- 手術後3日間は安静を心がけてください。
- 傷口を舐めたり、ジャンプ・激しい運動を避けましょう。ちょっとお散歩する程度は問題ありません。
- 抜糸まではシャンプー、トリミングは控えてください。
- 不安なことがあれば、いつでもご相談ください。
避妊手術は一生の健康を守るための大切な処置です。
安心して手術を受けていただけるよう、スタッフ一同しっかりサポートいたします。